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精神科病院で入院患者が亡くなった件→精神医療の改善に向けて【ニュース紹介1】

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2026年4月14日更新

  • タイトルを変更しました
    • 旧タイトル:【精神医療は大丈夫?】精神科病院で入院患者が亡くなった件【ニュース紹介1】
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  • 本文・見出しを修正・変更しました。

2025年2月22日更新

  • 当記事のタイトルを一部変更しました
    • 旧タイトル:「精神科病院で入院患者が亡くなった件【ニュース紹介1】」
  • 「日テレNEWS」のリンク先の記事が削除されたことに伴い、当該リンクを削除しました。
    • なお「神戸新聞NEXT」のリンク先の記事は引き続き見ることができます。
  • 「ニュース紹介」記事の説明を分かりやすくしました。
  • より読みやすくなるように本文・見出しを追記・修正しました。
    • 1ページ目・2ページ目ともに見出しを追加・変更しました。
    • 「私見の要約」部分のリストの表示を変更しました。
    • 統合失調症の補足説明や「精神保健福祉法に基づく厚生労働大臣基準」の詳細への各リンク)、「精神科特例」の詳細へのリンクをより目立たせました。
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    • 「あわせて読みたい」部分のリンク記事の追加

今回のニュース紹介とその要約

今回のニュース記事

「ニュース紹介」では、最近報道された福祉メンタルヘルスに関わるニュースのうち、私が気になったものを紹介しつつ私見を述べる。今後もときどきこの「ニュース紹介」を行いたいと考えている。

今回は、精神科病院における身体拘束によって、女性が命を落としたというニュースを紹介する。

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記事の要約

神戸市内の精神科病院に入院した統合失調症の女性が、肺塞栓症で亡くなった。その女性は、病状悪化のため、2021年3月30日に入院した。その日の夜に、「興奮・多動の状態」のため隔離された。

その後4月2日より、「多動または不穏が顕著な状態」になり、病院医師の判断により、女性は身体拘束をされた。8日になり容体が急変したため、別の病院に搬送されたが、肺塞栓症により亡くなった。カルテによると、両手足と胴体の5点による身体拘束が7日間続いたとのことだった。

その後、遺族に公開された病院内のカメラ映像によると、女性がしっかりとした足取りで歩く様子が映っていたものの、興奮状態ではなかった。遺族側は、この身体拘束「精神保健福祉法に基づく厚生労働大臣基準」に沿っておらず違法だったとして、病院側に損害賠償を求めて提訴した。

「精神保健福祉法に基づく厚生労働大臣基準」では、精神科病院への入院患者の処遇について定められている。また隔離身体拘束に関する事項もある。詳細は以下のリンクをご覧いただきたい。

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「福祉ウォッチャーT」筆者の意見

意見の要旨

  1. 病院側が女性に対して行った「隔離」「身体拘束」が、本当にやむを得なかったのかどうか、私は疑問に思う。
  2. そもそも「隔離」「身体拘束」は、患者の心身に多大な負担を与える。これらが本当に治療といえるのかについてを含め、女性の遺族は問題提起をしているのではないか。
  3. 精神科病院が患者に本来の「治療」を行う場にするためには、国が責任を持って、いわば「隔離収容」といえる施策など、過去に作り上げてきた精神医療の構造を転換しなければならない。
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果たして本当に隔離や身体拘束が必要だったのか

私がこの記事を見る限り、30日夜の段階で、女性が「しっかりとした足取りで歩ける」状態だったのならば、わざわざ隔離しなくても良かったように思う。

もちろんカメラに映らない場所で、「興奮・多動の状態」だった可能性が完全に否定できるわけではない。それでも、病院の看護師など医療スタッフが女性本人の想いを丁寧に伺い、少しでも落ち着いてもらえるように関われたかもしれない。

その後4月2日には、女性は医師から「多動または不穏が顕著な状態」と判断され、身体拘束された。これが8日昼過ぎの容体急変まで続いたということだが、その経緯の詳細はこのニュース記事には記載されていない。

これに関して、すでに十分な調査や検証がなされたかどうかは不明である。それでも、私はそもそも病院側の「不要な隔離措置」

  • 不必要な身体拘束
  • 女性が命を落とす事態

を招いたのではないかと疑問に思っている。

それと、私は女性が隔離によるストレス」をどのぐらい強く感じたかが気になった。統合失調症を含むこころの病気(精神疾患・精神障害)を持つ方は、少しのストレスで体調が悪くなることがある。隔離によるストレスが原因で精神状態が悪化することは当然あり得る。

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精神科病院で行われる隔離や身体拘束という「治療」

一般論として、保護室や隔離室に強制的に入れられた入院患者は、

「部屋から出たくても出られない」

状態でしばらく過ごさなければならない。

そうなると、患者はこころの病気を良くするために心身を休めるどころか、ストレスを抱えてしまい病が悪化しないだろうか。

また、入院患者の以下のような気持ち・ストレスが、顕著な多動や不穏となって表れることもある。

  • 「部屋から出してほしい」という気持ち
  • 「部屋から出たくても出られない」というストレス

それに対して、精神科病院の中には、

顕著な多動または不穏を治療する」

という名目で、過去に拘束具を用いて患者を「抑え付ける」ことを何度も繰り返したところもあった。他の方法で患者に対応して、人権を尊重しながら治療できる場合があるにも関わらず、である。

もちろん今回の事例が、私の主張通りかどうかは分からない。それと、精神科病院すべてがこのような対応をしてきたわけではない。懸命に患者を治療し社会復帰を支援しようとする精神科病院もある。

話を戻して、女性は統合失調症だけでなく糖尿病も抱えており、身体面でのケアも必要だった。本来病院側は、他の患者以上に配慮しながら、精神症状を治療しなければならなかった。

身体拘束により糖尿病の病状に影響が出るのであれば、なおさらそれ以外の方法を検討しなければならなかった。

とにかく、私は遺族側の以下の主張について、すごく納得できる。

身体拘束をしなければいけない状況ではなかった。仮に身体拘束が必要な状況だったとしても、7日間も続ける必要はなかった。

病院側は、遺族側に謝罪などの誠実な対応を行い、早期に再発防止策を考えるべきである。

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終わりに:問題が繰り返される日本の精神医療をどう変えるべきか

今回ニュースで取り上げられた精神科病院に限らず、精神科病院の入院患者に対する隔離身体拘束は、繰り返し報じられている精神科病院内での虐待事件と同様に、大きな人権問題だと私は考えている。

この問題の要因といえそうなものの一つは、日本政府が過去に作り上げた「病院への収容」を中心とした精神医療の仕組みである。したがって、政府がそれに対する猛省の上で本気で動かなければ、この問題はいつまで経っても根本的に解決できないのではないか。

それと、入院患者が持つ権利を尊重し、本当の意味での「治療」を提供するためには、医療従事者の質の向上だけでなく、人員を増やす取り組みを急がなければならない。

そのためには、精神科のみそれ以外の他科よりも少ない人員配置を認めるいわゆる「精神科特例」の撤廃に向けて動く必要があるだろう。

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https://welfare-watcher-t.net/2024/02/15/news_review_1/
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