はじめに
当記事の要旨
- 航空会社の国内線の障害者運賃割引は、JALグループの「ディスカウント方式」による追加割引とANAグループなどの「障がい者割引運賃」の設定の2パターンがある。
- ANAグループは2026年5月19日搭乗分より国内線航空運賃を刷新する。それに伴いJALグループの「ディスカウント方式」とほぼ同様の障害者運賃割引制度に移行する予定である。
- 航空会社の障害者運賃割引制度は、時代の変化に対応しているように思う。この流れが鉄道会社にも影響を与えるかどうかが気になる。
本論に入る前に…
最近の障害者運賃割引の動き
公共交通機関の障害者運賃割引は、以下の各種障害者手帳の所持者に対して行われている。
- 身体障害者手帳
- 療育手帳
- 精神障害者保健福祉手帳
障害者運賃割引に関する近年の大きな動きは、JRグループや大手私鉄各社が2025年4月までに開始した「精神障害者保健福祉手帳」所持者に対する運賃割引である。
それ以前の多くの鉄道事業者の障害者運賃割引は、あくまでも「身体障害者手帳」「療育手帳」所持者に限って行われ、「精神障害者保健福祉手帳」所持者に対する割引は行われなかった。
ところが2024年4月11日に、JRグループや大手私鉄の一部が精神障害者運賃割引導入に関するプレスリリースを行った。JRグループは2025年4月より、精神障害者運賃割引を導入していない一部大手私鉄も、2025年4月までに導入する旨の発表を行い、各社実際に導入された。
このことはNHKなど報道各社も一斉に報道したため、精神障害・精神疾患当事者やその家族、支援者の中にはこのニュースを覚えている人もいるはずである。
当ブログでは現状をいったんまとめます
当ブログでも、上記の件を含めて公共交通機関の障害者運賃割引に関する記事を複数回投稿した。ただし情報が日々更新されるため、当ブログに掲載している情報が古くなっている。
したがって当ブログ「福祉ウォッチャーT」では、公共交通機関の障害者運賃割引についての状況を筆者なりにおおまかにまとめる。当記事では、2025年6月時点での航空会社(国内線)における障害者運賃割引について書いている。
「鉄道会社」・「路線バス」・「タクシー」についても、それぞれまとめた記事を今後投稿するつもりである。しばらくお待ちいただけると幸いである。
参考:過去ブログ記事へのリンク
公共交通機関の障害者運賃割引に関するこれまでの動きについては、当ブログの過去記事もひょっとしたら参考になるかもしれない。もしお時間に余裕があれば、過去記事のリンクを以下に貼り付けるので、お読みいただけると嬉しい。
当記事の構成
2ページ目:航空各社(国内線)の障害者運賃割引の状況
国内線の航空各社の障害者運賃割引の状況をおおまかにまとめている。その後JALグループ・ANAグループについてそれぞれ詳しく触れる。
3ページ目:航空各社の障害者運賃割引の今後
2ページ目でまとめたものを踏まえて、航空各社における障害者運賃割引の今後について触れる。特にANAグループの国内線運賃の刷新について説明する。
4ページ目:当記事のまとめ
国内線航空の障害者運賃割引について、手短ではあるが私見を述べる。
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