まとめ
以上、精神障害者保健福祉手帳について、筆者が今後望むことを4つ述べた。
- 障害間格差の解消
- 精神障害者も身体障害者・知的障害者と同水準のサービスを受けられるようにする。
- 特に一部公共交通事業者や高速道路・有料道路事業者も、精神障害者を割引対象に加える。
- 医療費助成制度の拡充
- 国が自立支援医療制度に加えて、精神障害者保健福祉手帳所持者に対する医療費助成を行う。
- 少なくとも1級・2級の手帳所持者に対して精神通院医療以外の医療費も助成する。(精神科での入院治療・他科診療)
- 有効期限の設定の柔軟化
- 申請者の状況に応じて、2年より長い期間の有効期限を設定可能にする。
- とりわけ発達障害者に対する有効期限の配慮を行う。
- 手帳を持ちやすい社会環境の整備
- より多くの必要な方が手帳を持てるような社会の雰囲気を作る。
- 精神疾患・精神障害に関する正しい理解の促進や、手帳の周知徹底に取り組む。
この記事を読めば、精神障害者保健福祉手帳を持つ方の境遇や、今後の精神保健医療福祉の課題が多少なりとも見えるはずである。
また、この記事へのご意見・ご感想や、「私が述べた以外の要望」を思いつく方がいるかもしれない。そのような方は、コメントやメッセージをお寄せいただけるとありがたい。
最後に――制度がより多くの方の支えとなるために
精神障害者保健福祉手帳は、こころの病気に悩む方が社会の中で安心して暮らすための大切な支えの一つである。しかし手帳の存在を知っていても「使いづらさ」や「周囲の理解不足」によって、必要な支援につながれない方がまだいる。
この記事で述べた4点は、制度を大きく変えるというよりも、すでにある仕組みをより使いやすくし、必要な人が遠慮なく利用できるようにするための視点であると考えている。
精神障害者保健福祉手帳が、より多くの方にとって「安心して頼れる制度」になることを私は願っている。そして、制度を利用する当事者の声や支援者の経験が、今後の改善につながることを心から期待している。
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