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【後編】障害年金と就労の関係―障害年金は働きながらもらえる

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「障害認定基準」と「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」

「障害認定基準」

働きながら障害年金をもらうことは否定していない

「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 令和4年4月1日改正」(以下「障害認定基準」)には、障害年金における等級認定の基準が具体的に記載されている。それぞれの障害について、等級の詳しい基準や「認定要領」が記載されている。

まず注目することとして、「第2 障害認定に当たっての基本的事項」(p3-4)には、

「働いている場合は障害年金を支給しない」

という旨はどこにも書かれていない。

その上で「障害等級表」に明確な基準が書かれていない「精神の障害」(障害認定基準: 56-62)については、「認定基準」(p56)において総合的に判断する旨が書かれている。

精神の障害の程度は、その原因、諸症状、治療及びその病状の経過、具体的な日常生活状況等により、総合的に認定するものとし、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のものを1級に、日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものを2級に、労働が著しい制限を受けるか又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの、及び労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するものを3級に、また、労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すものを障害手当金に該当するものと認定する。精神の障害は、多種であり、かつ、その症状は同一原因であっても多様である。したがって、認定に当たっては具体的な日常生活状況等の生活上の困難を判断するとともに、その原因及び経過を考慮する

「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 令和4年4月1日改正」(2024年5月31日アクセス)p56
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/shougainenkin/ninteikijun/20140604.files/01.pdf
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精神の障害の「認定要領」

次に「認定要領」(同書: 56)では、精神の障害を以下の6つに区分している。

  1. 統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害
  2. 気分(感情)障害(例:双極性障害・うつ病)
  3. 症状性を含む器質性精神障害(例:脳の器質障害・高次脳機能障害・アルコールや薬物等が原因の精神障害)
  4. てんかん(服薬等の治療で発作が抑えきれない場合)
  5. 知的障害
  6. 発達障害(例:ASD・ADHD・LD)

「てんかん」以外の区分では、就労状況の判断に関しておおむね共通して以下のような文言が書かれている。(p57-62)

  • 福祉施設に通所している人だけでなく、現に一般就労で働いている人も、援助や配慮を受けているので、直ちに日常生活能力が向上したとは捉えないこと
  • 病気の療養状況について考慮すること
  • 職場で受けている配慮や援助、他の従業員との意思疎通等の状況を十分に確認して日常生活能力を判断すること
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「認定要領」を読んで分かること

この「認定要領」には、実際に働いていても「何らかの援助・配慮」を受けている場合、等級判定で考慮されることが書かれている。

例えば職場から一定の配慮を受けて何とか働いている人が2級と判定される場合もある。逆にいえば、その人は「一定の配慮がなければ働けない」ということもできる。

当ページの参考文献

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