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鈴鹿市の生活保護行政に疑問『我々も悪かった』発言が示す課題とは【ニュース紹介12】

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今回のニュース紹介とその概要

今回取り上げるニュース

三重県鈴鹿市で、生活保護申請者の財布の中身を窓口で確認していた事実が明らかになった。市長会見での「我々も悪かった」という発言は、生活保護が憲法で保障された権利であること、そして申請者の尊厳を守るために行政が果たすべき役割を、私たちに改めて問いかけている。

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ニュースの要旨

  • 三重県鈴鹿市末松則子市長が、生活保護申請時に窓口で財布の中身を確認していた対応について「我々も悪かった」と謝罪し、今後は自己申告制に変更したと説明。
  • 生活保護行政の運用改善に向けた第三者委員会設置は「現時点では考えていない」と改めて否定。
  • 過去の違法判決を受け、約60項目の運用見直しを検討しつつ、「反省すべきは反省し、継承すべきは継承しながら受給者に配慮して対応する」と述べた。

過去に取り上げたニュース紹介記事へのリンクはこちらから

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「福祉ウォッチャーT」筆者の意見

意見の要旨

  • 末松鈴鹿市長生活保護は憲法で保障された権利であること」生活保護の申請をためらわせる行為が重大な問題になること」を、十分に理解しているのか疑問を抱く。
  • 生活保護行政の改善には、福祉専門職の採用と、制度や人権に関する体系的な研修が不可欠である。これらの取り組みを確実に実行・監督するための第三者委員会の設置が必要である。
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率直に言って本気で課題を解決する意思があるのか疑問

そもそも生活保護の申請は憲法で保障された権利であり、申請をためらわせる行為は厳に慎まなければならない。これは過去にも「水際作戦」として社会問題化してきた。

もちろん申請者の経済状況の確認自体は制度上必要である。しかし、窓口で財布の中身を直接確認する行為は、必要な範囲を超え、申請者を委縮させるおそれがある。

今回の報道や会見での「我々も悪かった」という末松市長の発言からは、申請者側にも非があるかのようなニュアンスを感じざるを得ない。

だが、申請者は生活に困窮し、正当な権利を行使しようとしているだけである。これを悪意や不正の前提で扱うことは、到底許されない。

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課題解決のためにどうすれば良いのか?(提案)

では、鈴鹿市は具体的に何をすべきか。鈴鹿市生活保護行政の信頼を回復し、同様の問題を繰り返さないために、私は以下を提案したい。

  1. 社会福祉士・精神保健福祉士など福祉専門職の採用
    • 専門職は制度運用の適正化だけでなく、申請者の心理的不安軽減や権利擁護にも寄与する。
  2. 生活保護制度生存権に関する基礎研修の実施
    • 担当部署だけでなく関連部署全体が制度の趣旨と人権保障の重要性を正しく理解することが不可欠である。
  3. 第三者委員会の設置
    • 外部の視点を取り入れ、改善策の実行状況を検証することで、透明性と再発防止を確保する。

生活保護は命と尊厳を守る最後のセーフティネットである。その運用においては、制度の正確な理解と人権への配慮が何よりも優先されなければならない。

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