終わりに
自身だけでなくその周りにも「障壁」がある
精神障害や発達障害を抱える精神保健福祉士にとって、病気や障害の特性から自分自身で対策しなければならないことがある。それに加えて、職場の上司・同僚などの周囲の人々や環境にいわば「障壁」といえるものもある。
この記事では、精神保健福祉士になった精神障害・発達障害の当事者にとって、自らが直面しがちな難しさと、自身の周りの方々や環境にありがちな難しさを、筆者の視点でそれぞれ3つ取り上げて紹介した。
- 当事者自身が直面しがちな難しさ
- コミュニケーションの課題…利用者や患者と十分に意思疎通が取れるか
- 病気・障害の理解・受容…他人と比べず、自分らしく活動できるかという観点も
- 自分自身のメンタルケア…自らの心の健康をよく理解し、それを保つ術を身につける
- 当事者の周りの方々や環境にありがちな難しさ
- 職場の理解…職場の上司や同僚などから十分に理解を得られるか
- 環境や制度上のバリア…当事者が「支援の担い手」になることの困難さもある
- 当事者特有のキャリア形成の難しさ…キャリアアップの仕組みが健常者前提
もちろん上記のような困難があるからといって、精神障害や発達障害のある方が精神保健福祉士を目指すべきではない、という意味ではない。
この記事をお読みになった精神保健福祉士になりたい当事者の方は、ぜひ資格取得後のことも見据えて挑戦するかどうか考えてほしい。
「それでも精神保健福祉士になりたい」
と感じた方は、その思いを大事にして、ぜひ前向きに精神保健福祉士の資格取得を検討してほしい。
「当事者の精神保健福祉士」を受け入れる社会の変化が必要
私は精神障害・発達障害を持つ精神保健福祉士が、今後日本の精神保健医療福祉に不可欠な存在になりうると考えている。
例えば障害当事者の精神保健福祉士の方が、ピアサポートなどの当事者活動と福祉専門職の取り組みの両方をより理解できる。
健常者の精神保健福祉士は、当事者活動を支援できても「実際の当事者」としては活動できない。
逆に当事者の精神保健福祉士で、過去に当事者活動を経験した人は、ぜひそれを大事にしてうまく立ち回って欲しい。当事者活動を本当に支えられる精神保健福祉士になれるかもしれない。
もちろん当事者活動の場で、精神保健福祉士の資格を持っていることについて、他の参加者から十分に理解を得られることが前提である。
それと自らの病気・障害の体験を踏まえた発言は、健常者の精神保健福祉士には到底できない。実際の体験の有無によって、伝わる「言葉の重み」が変わるのである。
上記のような「経験がないと難しい支援」「体験したからこそできる支援」があることを踏まえて、社会は今後より積極的に精神障害や発達障害を持つ精神保健福祉士を受け入れて欲しい。
当事者である精神保健福祉士が様々な困難を乗り越えて活躍すれば、日本の精神保健医療福祉の将来が明るくなると私は信じている。
このブログでは今後も精神保健福祉士を目指す精神障害・発達障害の方に向けた記事を投稿予定である。ぜひこのブログを定期的にチェックしてほしい。

https://welfare-watcher-t.net/2025/07/29/how-people-with-mental-or-developmental-disabilities-become-mhsw-part-2/

最後までご覧いただきありがとうございました。こちらの記事もあわせてご覧ください。
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この記事では、発達障害(神経発達症)に関する内容を取り上げました。さらに理解を深めたい方は、以下の書籍も参考になります。
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