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【前編】障害年金と就労の関係―障害年金の対象となる「障害」とは

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障害年金における「障害等級表」

障害年金の等級判断に利用される「障害等級表」

障害年金の等級は、国民年金法施行令別表・厚生年金保険法施行令別表第1にある「障害等級表」に従い判断される。日本年金機構のWebサイトにもこの抜粋版が掲載されている。

「障害等級表」を見る(出典:「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 令和4年4月1日改正」p128-131)

「障害等級表」によると、身体障害の一部(視覚や聴覚など)に関しては、明確な数値的基準がある。例えば聴覚障害は次のようになっている。

  • 「両耳の聴力レベルが100デシベル以上のもの」→1級
  • 「両耳の聴力レベルが90デシベル以上のもの」→2級

同様に身体不自由についても、「〇〇を欠く」や「〇〇に著しい障害を有する」など、比較的明確に書かれている。(日本年金機構 2023a)

  • 「両上肢の全ての指を欠くもの」→1級
  • 「両上肢のおや指及びひとさし指または中指を欠くもの」→2級
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「障害等級表」だけでは判断できない障害もある

一方内部障害知的障害・精神障害・発達障害については、「障害等級表」には明確な基準が書かれていない。

例えば「精神の障害」知的障害・精神障害・発達障害)の1級や2級について、

精神の障害であって、前各号と同程度以上と認められる程度のもの

と書かれているが、これだけでは明確には判断できない。そこで後編で触れる「障害認定基準」が重要になる。

このページの参考文献
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前編のまとめ

前編の振り返り

  • 日本年金機構の説明だけを読めば、障害年金「生活や仕事に制限が出る障害」に対して給付されるが、「働きながらもらえる障害年金」は障害厚生年金3級だけである。
  • 「障害等級表」には、身体障害の一部については明確な基準が示されているが、知的障害・精神障害など、明確な基準が記載されていないものもある。
  • 「障害認定基準」など追加の資料を読み解く必要がありそうである。
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