現在の「エクスプレス予約」「スマートEX」と障害者割引
「エクスプレス予約」「スマートEX」で利用できるサービスの概要
JR東海によると、「東海道新幹線ネット予約サービスのポイント」として、「エクスプレス予約」「スマートEX」のサービス概要を以下のようにまとめている。
東海旅客鉄道(発行年不明)「東海道・山陽・九州新幹線ネット予約&チケットレス乗車サービス」(2026年1月31日アクセス)
- ネットでいつでもカンタン予約
- 予約の変更は何回でも手数料無料
- チケットレスでスムーズ乗車
- 早めの予約でさらにおトクな早特商品
- 会員限定の便利なサービス EX旅先予約・旅パック
- 乗車でたまるEXポイント
https://jr-central.co.jp/ex/
近年は鉄道事業者の経営合理化やICカードでの乗車の普及などにより、有人きっぷ売り場や自動券売機、きっぷ対応の自動改札機が減少している。
そのため、障害のある人にとっても、Web予約やチケットレス乗車の各サービスは、ますます求められる。
障害者割引利用者にはかなり冷たい「エクスプレス予約」「スマートEX」
ところが、今は両サービスともに、障害者割引には対応していない。障害者割引を利用して東海道新幹線などに乗車する場合、上記のサービス6つはいずれも享受できない。
結果として、障害者割引利用者は、「エクスプレス予約」「スマートEX」を実質的に利用できない状態が続いている。
具体的には、東海道・山陽・九州新幹線を利用する障害者にとって、以下のような大きな問題がある。
①予約や受取時の不便
障害者割引を利用する場合、通常は有人窓口やオペレーターと話せる機能の付いた指定席券売機で、「特急券」(無割引)と「障害者割引乗車券」を購入する必要がある。
「エクスプレス予約」会員が「e特急券」を予約した場合は、有人窓口やオペレーターと話せる機能の付いた指定席券売機で「e特急券」を受け取り、同時に「障害者割引乗車券」を購入することになる。
身体障害者手帳・療育手帳の所持者は、JR西日本の「e5489」などで、障害者割引乗車券を予約できる場合がある。ただし、結局は有人窓口や指定席券売機などできっぷを受け取る。
どの場合でもきっぷの受け取りが必要になり、チケットレス乗車ができない。年末年始やお盆の時期などの繁忙期になると、きっぷの受け取りだけのためにかなりの長時間待たされることが考えられる。
さらに、自動改札機の利用は、きっぷ対応のものに限られ、IC専用改札機は利用できない。
最近都心部の大きな駅には、「ICカード専用改札口」が増えた。きっぷに対応する自動改札機が設置された改札口を探す場面があるかもしれない。
②割引制度の不公平
障害者割引を利用する場合は、各種早特商品(「EX早特」)を選択できない。これは特急券・乗車券一体型の「スマートEX」「エクスプレス予約」専用早期予約割引商品である。
逆に言えば、「EX早特」を利用したければ、障害者割引を諦める必要がある。
③予約変更の制約
やむを得ない事情によりきっぷの予約変更をしたい場合にも制約がある。「エクスプレス予約」「スマートEX」で予約し、チケットレス乗車をする際は、予約変更は原則何度でも手数料無料でできる。
ところが、障害者割引を利用すると、両サービスは利用できない。この恩恵は受けられない。
指定席の変更について、きっぷの受け取り後は原則1度しかできない。2回目以降はいったん払い戻すことになる。(手数料あり)また、インターネットでは、紙の指定席特急券を変更することはできない。
上記の大きな問題が今後改善される見込みに
「エクスプレス予約」「スマートEX」の「障害者割引商品」の設定により、今後上記の問題が一定程度改善されることになる。
身体障害者手帳や療育手帳の所持者が、障害者割引を利用して、両サービスによるインターネット予約やチケットレス乗車が利用できるようになる。予約変更もしやすくなる。
それと同時に、障害者が長い間両サービスを事実上利用できない状態も、一気に良い方向に変わる。
補足:現在「精神障害者保健福祉手帳」所持者が対象から除外されている意味
JR東海などによると、「エクスプレス予約」「スマートEX」で利用可能になる「障害者割引商品」は、あくまでも「身体障害者手帳」「療育手帳」所持者を対象としており、マイナポータルから取得した手帳情報をもとに販売するとのことである。
一方「精神障害者保健福祉手帳」所持者は、この商品の対象とは書かれていない。この手帳のみ、現在のところ、マイナポータルから「旅客鉄道株式会社旅客運賃減額欄」(第1種・第2種)の情報が取得できない。おそらくこれが要因だろう。




コメント