「ピアカウンセラー」「当事者カウンセラー」の見分け方(私見)
見分けるための4つの基準
もしあなたが「ピア・当事者カウンセラー」に相談を希望する場合、事前に確かめて欲しい点がある。あくまでも私見だが、少なくとも以下の4項目はよく確認して欲しい。
- カウンセラーの病気・障害の経験
- カウンセラーの実務経験
- カウンセラーが所持する資格および研修の受講歴
- カウンセラーの取り組みを支える体制について
1. カウンセラーの病気・障害の経験
あなたが相談したいピア・当事者カウンセラーが、どのような病気・障害を経験しているか、ということである。
このカウンセラーは、通常同じ立場・経験であることをベースとして相談に応じる。立場や経験が重視されるだけに、その人自らが自身の病気・障害を十分開示しているかどうかに注目したい。
例えばオンライン中心に活動するカウンセラーは、Webに掲載するプロフィールや経歴などに、あらかじめ自身の病気・障害の経験について書いているはずである。それをよく読んでおきたい。
2. カウンセラーの実務経験
「ピア・当事者カウンセラー」が、カウンセラーとしてどのぐらいの相談対応に応じてきたかや、他の病気・障害当事者に対する対人援助の経験は、よく確認したいポイントである。
他のカウンセラーもおそらくそうだろうが、未経験よりも一定の経験を持つ人の方が、「相談者と関わることに慣れている」と思われる。
3. カウンセラーが持つ資格および研修の受講歴
ピア・当事者カウンセラー自身が所持する「対人援助に関わる資格」や、過去に受講した研修についても着目したい。
例えばその人が「社会的信用度の高い対人援助系の資格」を持つ場合がある。その人は一定の専門教育を受けた経験があり、少なくとも資格のない人よりは、相談を受ける際に最低限必要な知識・能力が備わっている可能性が高い。
その資格として、例えば次のようなものが含まれる。
- 心理系の高度な資格:臨床心理士・公認心理師
- 相談援助に係る福祉の国家資格:社会福祉士・精神保健福祉士
- 医療系の国家資格:看護師・保健師
逆にカウンセリングに関わる資格でも、容易に取得できるものは、たとえ大量に持っていたとしても、相談対応に関する十分な力量を示さない。
カウンセラーの中には、所持資格が大量にあることをアピールする人がいる。相談者は事前にその資格の詳細をよく確認して欲しい。なお、Googleなどの検索エンジンを利用して、その資格の情報をある程度調べることもできる。
4. カウンセラーの取り組みを支える体制について
「ピア・当事者カウンセラー」の中には、その活動を裏側で支援する方々がいることもある。
例えば、ピアサポートグループに所属するカウンセラーで、ピアカウンセリングに理解のある心理・福祉専門職者や、先輩ピアカウンセラーの助言を受けながら相談に応じる人もいる。(スーパービジョン)
この場合、その人がカウンセラーとしての経験が少なくても、一定レベルの水準が保たれていることが多い。これは相談者にとっては大きな判断材料になる。
また、過去に一定期間ピアサポートグループに所属した後、個人で活動しているピア・当事者カウンセラーもいることも考慮に入れたい。


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