スポンサーリンク

【前編】発達障害者・精神障害者の精神保健福祉士国家資格の取得→取得前後の難しさ

記事内に広告が含まれています。

そもそも精神保健福祉士の資格取得に難しさがある

1. 日々の学習をどうするのか

高いハードルは精神保健福祉士の資格を取得するまでに複数ある。発達障害や精神障害の当事者がこの資格を取得しようとする場合、多くは保健福祉系の大学か専門学校に入学し、学習を進めることになる。

それと通学課程だけでなく通信課程もある。発達障害や精神障害の当事者は、病気・障害を抱えながらの学習になる。通信教育を選択して、自分のペースで無理のない範囲で学ぶ人も多い。

通学・通信どちらにしても、日々やらなければならない勉強をうまくこなせるのかということが、1つ目の高いハードルである。

通学で学ぶ場合、基本的に自分のペースで学習することが難しい。当事者の中には、学校側の学習ペースに合わせることが困難な人もいる。

一方通信で学ぶ場合は、確かに自らのペースで学習を進められる。しかし学習を進めるための意欲を卒業まで保たなければならない。意欲が下がってしまうと勉強が進まなくなり、いくらでも卒業が遅くなる。その結果学校を中退してしまう人もいる。

2. 実習をどうするか

2つ目の高いハードルは実習だろう。一定の実務経験があれば実習が免除される場合もあるが、そうでない場合は実習を受けなければならない。

精神保健福祉士資格課程の実習は2回ある。障害福祉サービス事業所と精神科医療機関でそれぞれ実習を受ける。学習を進めて何とか実習の段階まで進んだとしても、無事に実習を終わらせられるのかという問題がある。

ただでさえ実習はキツい。実習期間中は施設で毎日朝から夕方まで実習を受講して、空き時間に実習簿を記入する作業を繰り返す。

どの実習生にも体力・気力が要求されるのだが、当事者の場合はそれに加えて「実習施設側の理解」「自らの障害特性の熟知」も求められる。

実習の受け入れ先の理解がなければ、実習中に困ったことがあっても相談しづらい。困りごとを貯めこんでしまい、実習途中でメンタルヘルスの状態が悪化してしまう。

それと障害当事者が自らの障害特性を熟知せずに実習を受講すると、思わぬトラブルを起こしてしまう可能性がある。

例えば利用者とのやり取りが上手くできず利用者に負担を掛けてしまうことや、実習に必要な施設職員の指示を理解できず、施設で行われるプログラムに支障をきたしてしまうこともあり得る。どちらも実習中止や実習不合格のリスクになる。

3. 国家試験を無事合格できるかどうか

何とか2回の実習を乗り越えた人は、学校卒業と国家試験を受験する段階に進む。国家試験の受験も3つ目の高いハードルだろう。

国家試験は事前に十分勉強していれば極端に難しいことはない。しかし試験対策や実際に受験することはプレッシャーに耐えなければならないため大変である。それが難しい障害当事者もいると思われる。

要するに…

まとめると、発達障害や精神障害の当事者が精神保健福祉士の資格を取得するまでには、私がすぐに思いつく分だけでも3つの大きなハードルがあると考えている。それは次の3つである。

  • 日々の勉強
  • 2回ある実習
  • 国家試験

コメント

スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました