精神科・心療内科を探す前に知りたいこと
この項では、精神的な不調を抱える方が医療機関を探す際に、ぜひ理解してほしい以下のことを、Q&A形式でまとめた。
- 精神科と心療内科の違い
- 診療所(クリニック)と病院の違い
- 医療機関を探すための手段や方法について
1. 精神科と心療内科の違い
- Q1精神科と心療内科の違いは?
- A1
厳密には以下のような違いがあります。
精神科(精神神経科)は、こころの病気(精神疾患)を専門的に診る診療科です。
こころの病気には、統合失調症やうつ病、双極症(双極性障害)などがあります。
一方、心療内科は、ストレスなどの心理的な要因により、身体症状が現れる「心身症」を主に診ます。
心身症の例としては、胃潰瘍や気管支ぜんそく、過敏性腸症候群があります。
- Q1-1精神科と心療内科のどちらに行けば良いか悩んでいます。どちらを選べば良いですか?
- A1-1
どちらでも大きな問題はないと思われます。
精神科と心療内科の両方を標榜する医療機関や、心療内科であってもこころの病気を診る医療機関があります。また、「メンタルクリニック」と名乗る診療所も多いです。
両者は領域が重なる部分が多いため、初めて受診する段階であれば、どちらでも大きな問題はないと思われます。不安であれば、事前に電話などで問い合わせることをおススメします。
2. 診療所(クリニック)と病院の違い
- Q2診療所(クリニック)と病院の違いを教えてください。
- A2
以下のような違いがあります。
診療所(クリニック)は、以下のような特徴があります。
- 人口が多い街を中心に、比較的生活の身近にあることが多い。(駅前や街中などの便利な立地)
- 多くは外来診療のみ対応する。(入院設備はないことが多い)
- 土曜日や平日夕方・夜間など、働く人にも利用しやすいような診療時間を設定していることがある。
- 症状が比較的軽度の方を多く受け入れる(症状が重い方には、他院を紹介することがある)
病院には、総合病院と精神科病院の2種類があります。
そのうち、総合病院の精神科や心療内科の特徴は以下の通りです。
- 多くの診療科のうちの一つとして、精神医療を提供する。
- 内科や外科などの他の診療科と連携して治療を行う場合がある。
- 精神科向けの入院設備がある場合と、外来診療のみで入院に対応しない場合がある。
- 入院設備がある例:規模の大きな大学病院
- 外来診療のみの例:地域にある公立総合病院(一部)
次に、精神科病院の特徴は、次のようなものがあります。
- 精神医療を専門に取り扱い、入院設備がある。
- 通常は精神保健福祉士や臨床心理士・公認心理師といった福祉や心理の専門職員もいる。
- 診療所では対応が難しい比較的症状が重い方を受け入れることが多い。
- 立地が不便な病院もある。(街から遠いところにある病院も)
- Q2-1診療所と総合病院の精神科・心療内科、精神科病院の3つのうち、まずはどこにかかれば良いですか?
- A2-1
よほど調子が悪くない限り、診療所(クリニック)を受診すれば良いと思います。
こころの不調を感じて受診する場合、よほど不調が強くない限り、まずは診療所で十分対応できると思います。病院を受診する場合、紹介状がなければ医療費が高額になる場合があります。
診療所の医師が入院設備のある病院を紹介する場合があります。逆に精神科病院の医師が診療所への受診を促す場合があります。
- Q2-2初診から病院への受診を検討すべきなのは、どのような場合ですか?
- A2-2
次のような状態であれば、ためらわずに病院の受診を検討してほしいです。
- 命に関わる場合(自傷他害のリスクがある)
- 命を絶ちたい気持ちが強い(希死念慮)
- 自分自身をすでに傷つけている(自傷行為)
- 症状が強い場合(自ら対応するのが困難な場合)
- 家から出るのが難しいぐらいにうつが強い(強いうつの可能性)
- 声が聞こえるけど、声の主がはっきりしない(幻聴の可能性)
上記のような状態になると、本人自身での対応が困難な場合が多いため、家族など周りの人もぜひ支援していただきたいです。また、このようになる前に、早期に受診できれば望ましいです。
- 命に関わる場合(自傷他害のリスクがある)
3. 医療機関を探すための手段や方法について
- Q3精神科や心療内科を探すための手段や方法は何がありますか?
- A3
例えば、次のような手段・方法が考えられます。可能であれば、複数の手段・方法を組み合わせるとより探しやすいです。
- Web検索:医療機関の公式WEBサイトを探せる。患者の評判などが分かる可能性もある。
- 医療機関の公式WEBサイト:多くの場合、所在地や診療時間、医師の専門分野などが記載されている。
- Googleマップなどに口コミが書かれていることがある。鵜呑みにすべきではないが、中には有用な情報もある。
- 保健所:多くの場合、精神保健担当職員(精神保健福祉士や保健師)がいる。信頼できる医療機関の情報が得られることがある。
- 市区町村の役所:もし精神保健福祉担当部署があれば、職員に相談することで、医療機関や支援サービスを紹介してもらえる可能性がある。
- Web検索:医療機関の公式WEBサイトを探せる。患者の評判などが分かる可能性もある。


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