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精神障害者保健福祉手帳の解説⑥――制度と心理・社会の両面から見たメリット【当事者視点】

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実際に精神障害者保健福祉手帳を持って良かったこと①――制度やサービス面

制度・サービスに関して良かった6つのこと

制度やサービス面で、私が実際に2級の精神障害者保健福祉手帳を持っていて良かったことは、次の6つである。

  1. 精神科通院にかかる医療費の助成
  2. 一部税金の減免
  3. 公営駐車場の駐車料金の減免
  4. 「障害者雇用」の活用
  5. 一部施設の入場料の減免
  6. 公共交通機関の運賃割引

以下、この6つについて具体的に説明する。

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①精神科通院にかかる医療費の助成

精神科や心療内科の通院医療費は、国の自立支援医療制度(精神通院医療)を利用することで、原則1割負担になる。

私の住む県では、それに上乗せする形で、2級の精神障害者保健福祉手帳所持者に対し、この1割の自己負担分を助成する制度がある。

つまり自立支援医療適用の精神通院医療が無料になる。この制度のおかげで、医療費負担が軽減されている。

そもそも精神疾患・精神障害発達障害(神経発達症)の人は、長期間通院を継続することが珍しくない。自立支援医療制度(精神通院医療)を使えば通院医療費の負担をある程度軽減できるが、カバーしきれない残りの分をこの県の医療費助成制度が補う。

地方自治体の医療費助成制度の詳細は、あなたがお住まいの市町村などに確認して欲しい。

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②一部の税金の減免

精神障害者保健福祉手帳所持者が利用できる障害者控除(27万円)により、所得税が非課税になった。それに加えて、都道府県や市町村の住民税が非課税になった。

所得税の障害者控除について、精神障害者保健福祉手帳1級をお持ちの方は、「特別障害者」という扱いになり、控除金額が40万円になる。

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③一部駐車場の駐車料金の減免

私が住む自治体の公営駐車場では、精神障害者保健福祉手帳を提示すれば、2時間分の駐車料金が無料になる。私が相談機関や公共施設を利用する際など、公営駐車場を利用する機会はときどきあり、非常に助かっている。

また出先の公共施設の駐車場でも、手帳を活用できた経験がある。本来は1,000円以上する駐車料金が無料になったことがあり、すごくありがたかった。

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④「障害者雇用」の活用

私は以前自らの病気・障害のことを開示して、働いたことがある。私が初めて勤めた職場は、地域の障害者就業・生活支援センターとハローワークからの紹介だった。

その後に勤めた多機能型事業所は、もともと「一般求人」として募集されていたが、手帳を持っていることもあり、「障害者雇用」に切り替えて採用していただいた経緯がある。

精神障害者保健福祉手帳など各種障害者手帳を持つ人は、「障害者雇用」を利用できる。また企業が各種障害者手帳を持つ人のみを募集する「障害者専用求人」がある。

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⑤一部施設・イベントの入場料の減免

地域の施設やイベントの中には、精神障害者保健福祉手帳を提示すれば、割引料金で入場・参加できるものがある。また公営の美術館や博物館を中心に、同伴者1名を含めて無料で入場できるところもある。

私が過去に旅行で訪問した観光スポットの中には、手帳を提示して割引料金で楽しんだところがある。素直にありがたかった。

2025年10月まで開催されていた「大阪関西万博」で、手帳を持つ人は通常より割安な「特別割引券」を利用できた。また万博会場のゲートや会場内の各パビリオンでは、手帳の提示により「優先入場」を利用できる場合があった。

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⑥公共交通機関の運賃割引

精神障害者保健福祉手帳の提示により運賃が割引される交通事業者が増えた。私は一時期地元の路線バスを利用して通勤していたが、手帳を提示して割引運賃で乗車できた。この割引もすごくありがたかった。

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