パーキング・パーミット制度とは
制度の概要
パーキング・パーミット制度とは、駐車場のある施設に整備されている「障害者等用駐車区画」(いわゆる「車椅子利用者専用スペース」と「優先スペース」)の利用を、自治体が発行する利用証を持っている人に限定する仕組みである。
都道府県公安委員会が発行する「駐車禁止除外指定車標章」や「高齢運転者等標章」とは異なる。
日本では、この制度は自治体がそれぞれ条例などで定めており、国の制度ではない。実際東京都など一部の自治体にはこの制度がまだ導入されてない。
現在のところ、利用証のない人が障害者登用駐車区画に駐車しても、法的罰則はない。もちろん施設管理者等から注意される可能性はある。
パーキング・パーミット制度を導入する自治体同士で相互利用協定が結ばれている。よって多くの場合他の自治体に移動しても「障害者等用駐車区画」を利用できる。
制度の主な対象者
パーキング・パーミット制度は、主に車椅子利用者と車椅子を利用しないものの移動に配慮を要する人が対象になる。
自治体によって対象者が異なるものの、車椅子利用者および身体障害者の一部(視覚や身体が不自由な人など)、要介護高齢者、ケガ人(主に杖利用者)、難病患者については多くの自治体で対象としている。
また知的障害者や精神障害者、妊産婦をこの制度の対象としている自治体もある。
多くの自治体で対象 | 一部の自治体で対象 |
車椅子利用者 身体障害者の一部 (視覚障がい者・四肢が不自由な人など) 要介護高齢者 ケガ人(主に杖利用者) 難病患者 | 知的障害者 精神障害者 妊産婦 |
制度の対象となる駐車場
パーキング・パーミット制度の対象となる駐車場は、この制度のある自治体に協力・登録する施設にあるものである。
そのうちいわゆる「バリアフリー法」に基づく「車椅子使用者等駐車施設」などが「車椅子利用者専用スペース」である。一方車椅子を利用しない要移動配慮者に対して「優先スペース」も用意される。
この2つの駐車スペースを両方備えるダブルスペース方式の施設が多い。こうすることで、車椅子を利用しない要移動配慮者を「優先スペース」に誘導し、車椅子利用者ができる限り幅の広い「車椅子利用者専用スペース」を利用できるようにしている。
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