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「生活保護バッシング」はやめませんか?-生存権や生活保護利用の保障の観点で【ニュース紹介8】

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  • 2026年4月22日更新
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      • 【ニュース紹介8】生活保護バッシングはやめませんか?
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今回のニュースとその要旨

今回は、毎日新聞やyahoo!ニュースで配信された生活保護に関する報道を取り上げる。

生活保護制度は、誰もが利用する可能性があるにも関わらず、不当に非難する人々が実際にいる。この現状に対し、私たちはどう対処すべきか。この制度について、社会にいる全員で、今一度理解を深める必要がある。

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ニュースの要旨

  • 立教大学の木下武徳教授によると、「生活保護バッシング」は2012年の衆議院議員選挙で自民党が掲げた公約の基になった。その後、政府は実際に生活保護基準を引き下げた。
  • 近年物価高などの影響により生活が苦しくなっているが、生活保護の利用者は減少傾向にある。その原因は、生活保護利用者を抑える仕組みが働いているからではないか、と木下教授は述べた。
  • 現在も、生活保護を利用できるにも関わらず利用しない人が、現に生活保護を利用する人を非難することがある。食事すら十分に摂れない生活保護利用者の厳しい生活を知らないのではないか。
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「福祉ウォッチャーT」筆者の意見

意見の要約

  • 生活保護制度を利用することは権利である。現在生活保護を利用していない人も、今後困窮した際は生活保護を利用できる。
  • 誰もが生活保護を受けられるような雰囲気作りを社会で取り組む必要がある。「生活保護バッシング」は論外である。
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生活保護の利用は「国民の権利」

そもそも生活保護制度は、憲法で定められた「生存権」を国民に保障するためのものである。そのため、誰もが生活に困窮すれば、権利としてこの生活保護制度を利用できる。

例えば、現に病気・障害・高齢によって働けない人だけでなく、働いていても収入が少ない人は生活保護を利用できることがある。

それと、現に仕事が順調で収入が多い方も、突然の事故や病気で失業し、収入を失う可能性がある。そのようなリスクにも、生活保護が対応する。

実際に、新型コロナウイルスの流行で失業し、生活保護を利用して生活を再建した人も少なくないはずである。

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誰もが困ったら生活保護を利用できる「雰囲気作り」も必要

私は「誰もが困ったら生活保護制度を利用できる雰囲気」「社会全体で」作る必要があると考える。

特に、行政が率先してこれを行うべきである。例えば、一部の市町村で問題になった「水際作戦」は、政府が止める必要がある。

また一般国民も、今後自らが利用するかもしれない生活保護について、正しく理解して欲しい。厳しい生活状況が続いている生活保護受給者の実情を、「自分事として」知る必要がある。

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最後に-「生活保護バッシング」はやめるべき

生活保護やその受給者を不当に非難する行為は、生活保護受給者生活保護を受給できる人の権利を脅かす。よって、今も続くこのような「生活保護バッシング」は、止めなければならない。

  • 「なぜ、権利として利用できる生活保護制度や権利を利用している生活保護受給者を悪く言えるのだろうか?」
  • 「バッシングをしているあなたが、生活保護を利用する可能性はない、と言い切れるのだろうか?」
  • 「あなたがもし生活保護受給者なら、そのバッシングに耐えられるのだろうか?」

と、私は率直に感じている。

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こちらは、生活保護の申請手続きや誤解されやすいポイントを、実例とともにやさしく解説した実用ガイドです。制度に不安のある方や支援者が最初に手渡しやすい内容です。

この記事の筆者
ともTomo

本名:塚本 成史
精神疾患(心因性うつ病)と発達障害(ASD・ADHD)を抱えつつも、社会福祉士と精神保健福祉士の各国家資格を取得した。また障害者ピアサポート研修(基礎・専門・フォローアップ)を修了した。
過去にいじめを10年以上受けたことや、引きこもりをしたことがある。
これまでに事務職員を約3年、就労継続支援B型事業の職員を3年半、就労移行支援事業所の職員を約半年それぞれ経験した。地域のピアサポートグループに約5年在籍していた。
最近は個人事業「T福祉ラボ」の取り組みとして、当ブログ「福祉ウォッチャーT」を運営している。社会福祉(特に障害者福祉・精神保健福祉の分野)やメンタルヘルスに強い興味関心がある。

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